人生は勉強より「世渡り力」だ!
喰いっぱぐれしない安売りしない
岡野雅行さんが大企業宛に送った喧嘩FAX。
ドン引きするくらい面白い。
商売の一番のポイントは、なかなかできなさそうな極意。
他人を儲けさせるコト
周囲を儲けさせれば、皆が、
「岡野に仕事を取らせようぜ」ということになるだろ。
黙ってたって仕事は膨らんでいくんだよ。
客人をタダで帰したら江戸っ子の名折れ。
粋なおもてなしの作法。
一晩で20万円、30万円使うことだって珍しくないけど、
「どのくらい発注があったら、回収できるかな?」
なんてケチなことを考えちゃダメなんだ。「きょうは楽しかったな。岡野のおやじ、つきあうとおもしろいじゃないか」
そう感じてもらえれば十分なんだよ。
釣りでいうコマセ(撒き餌)を、
「こんだけ撒いて、鯛が三枚上がらなきゃ、元は取れないな」
なんて考えて撒くやつがいるかい?釣果は二の次。その場は損得抜きで、
豪毅にパッと撒いてこそのコマセだろ。
運命を決めるような情報と出会う方法。
ほんとに貴重な情報ってのは、あらたまった場で
出てくることはまずないね。打ち合わせをしましょう、なんてときは、その話に終始するもんだから、
情報の「ポロリ」はないんだ。
酒でも飲んで、ワイワイガヤガヤやってるときに、
「そういえば、このあいだA社に納品に行ったときに、
ちょっと耳に挟んだけどさ・・・・・・」
なんて極上な情報が出てくるわけさ。
情報の精査
勝手に向こうから入ってくる情報は、
たいがい当てにならねぇもんだってことは、
知っといたほうがいいよ。
誰が価値ある情報を持っているかを、まず見きわめなきゃ、
いくら情報を集めたって役には立たねぇよ。(~中略~)
勝負はふだんから人づきあいにどれくらいお金を使っているかだ。
情報が欲しいときだけ、「こんちは」と来るヤツに、
重要情報をくれる人間がいるか?いっこねぇだろ。その時とくに仕事がなくても、
話をしに行ったり、一杯奢ったりする。
情報網はそうやってつくるしかないんだよ。
ワンパクでもイイ。そしてスキを見せてかわいがられる。
若いうちは
「あのヤロウ、何考えてやがんだ!」
って言われるくらい破天荒なほうがいいんだよ。
おもしろがって人も寄ってくるし、
人にもまれているうちに、つきあい方も分かってくる。(~中略~)
スキは愛嬌なんだよ。「あのヤロウ、バカだねぇ」と思うから、
何か言ってやりたくなるんだし、「あいつ、しょうがねぇな」
と感じるから、何かしてやりたくもなるんじゃないか、そうだろう?
遊びが"勘所"を鍛える。
遊ぶにも年季がいるんだよ。最初から上手に遊べるわけじゃない。
何度も失敗して、こっぴどい目に遭って、お金も使って、
やっと人さまをつれて、遊びを仕切れる
ところにたどりつくもんなんだ。
だから、若いうちにつまんない勉強ばかりしないで、遊んでおくことだね。
なぜ倍返しなのか?
人からものをもらったときは、「倍返し」するといい。
たとえば、3000円の菓子折りをもらったら、
6000円のものを返すんだよ。これには理屈がある。くれた人は、俺なり家族なりのことを考えて、
品物を選んでくれてるわけだろ?
「岡野さんは、これが好きだって言ってたから、
きょう持っていってあげよう」とかさ。その気持ちがありがたいよな。
その気持ちへの感謝が3000円分だ。
そして、当然、品物に対しても同額のお返しをする。
合わせて6000円ってことになるわけだよ。
人から認められたいときは、どうするか。
日本じゃ、口数は少ないほうが人間として深みを感じさせるとか、
やたら目立とうとするのは品がないなんていうだろう。
冗談じゃねぇってんだよ!しゃべらなくても自分のことを分かってくれとか、
みなまで言わせないで思いを汲んでくれってほうが、
よっぽど身勝手で品がないじゃないか。
なんでちっともしゃべらないヤツの胸の内を、こっちが苦労して
忖度してやんなきゃいけないんだよ。
分かってもらいたかったら、
分かってもらえるようにちゃんとしゃべれ。
安売り合戦に捲き込まれない。
自分の仕事は安売りしちゃダメなんだ。
そのためには、人にできないことをやらなきゃな。
誰でもできることなんてのは、相手の言い値でやるしかなくなるんだよ。
できないことだから、値段を自分でつけられるんだ。
魅力がないと太鼓持ちになれない。
お金がないもん同士で群れてたってダメ
なんだよ。
大事なのは、一流を見せてくれるリーダー格が一人いることなんだ。
その人と行動をともにしてりゃ、自分にお金がなくたって、
必然的に一流どころを知ることができるじゃないか。自分の持ち味をさらけ出す気がありゃ、
引き上げてくれる人が出てくるもんなんだ。
理想の女房とは?
男にとって女房は参謀役なんだ。
どうかすると目一杯突っ走りがちな男を、上手に立て、
乗せながら、軌道修正させたり、勝負どころでは背中を押したりする。
それが女房ってもんだし、男はそういう女房を持たなきゃダメだね。
男を上手に立てられない女房なんて持つんじゃないぞ。(~中略~)
30万円で受けた仕事に、15万円の潤滑油代を使ったこともあったよ。
潤滑油ってのはプレス製品の出来を決めるくらい重要なんだ。
どんな油がいいか研究してるうちに、代金がかさんでしまったんだな。そのときも、
「お父さん、毎日、油飲んでるの? おいしくもないでしょうに・・・・・・」っていうのが女房の"苦言"だったね。うまいこと言うだろ?
チクリとやっても、男のやる気をそがない
ってのが、参謀の腕の見せどころなんだよ。
技術+営業力=世渡り力
人とのつきあいは、できる限りしたね。
誘いがありゃ、マメに顔を出した。あいつはつきあいがいい、信用できる、
俺らの仲間だっていうところまで同化しなきゃ、
仕事をうまく運ぶ情報なんか入ってきやしねぇよ。仕事相手だってそうだよ。「岡野と、このプロジェクトを成功させたい」
って思わせるには、気持ちが一緒にならなきゃダメ
なんだ。
先払いで、みんな円満なワケ。
俺は商売は「先払い」が原則だと思ってる。
これを教えてくれたのも玉の井だな。遊郭の商売ってのは、客はお姐さんに先にお金を払うんだよ。
なんたってあの手のご商売だから、後払いってことになったら、
客は払いたくなくなっちまうだろ?お預けされてるから、「ちょっと高ぇかな」と思ったってケチらずに払うんだよ。
ふつうの商売じゃ、仕事が終わって、たとえば製品を納品して、
締め日があって支払いになる。それが一般的なシステムだからいいんだけど、
先払いの感覚を持っててもらわなきゃ困るんだよ。
もう、先に払っちまったと思って、支払いのときゴタゴタ言うなってことだね。前もって値段を決めたのに、支払いのときに値切るなんてのは、
いちばんのクズだ。
この間も、つくって欲しいって言われたモノがあったから、
金型をつくって、製品にして納めたんだ。ところが、いざ、支払いになったら、「端数をまけてくださいよ」って言うんだよ。
こまかい数字は忘れたけど、132万円だったら、
端数の2万円は泣いてくれってわけだ。昔だったら、即、ケンカだよ。尖ってたからね。
だけど、70代半ばにもなると、人間、丸くもなる。
俺は、「いいですよ」って端数をまけた金額をもらってきた。腹の中は違うよ。「コノヤロウ、おまえとは二度と仕事なんかやるかよ!」だな。
このクズ客は、後日てめぇが泣くことになる。
好きなコトは、ここでも重要視されている。
誰だって何かひとつくらい好きなこと、
興味を持っていることがあるだろう?
俺はそれが成功の原石だと思うね。ひとつ何かを始めたら、それを究めることだよ。
究めるまでやってみれば、人より頭ひとつ抜け出せる。
つまり、すぐれたものが手に入るんだ。人よりすぐれたものがあれば、成功する確率が間違いなく高まるね。
平たく言えば、人より旨いものが食える。
いい洋服が着れるってことだよ。
継続と辛抱
とにかく技術をつけなきゃ話にならない。
金型の仕事で一人前にならなかったら、クズ同然だと思ったね。
技術を磨くうえで大事なのは辛抱と失敗だ。
金型の職人として一人前になるには20年はかかるって言われてる。
その間、辛抱できるかどうかなんだよ。
仕事に対する覚悟
俺は、「もう、これしかねぇ」ってところにいる。
これを手放しちまったら、絶体絶命だと思って、
仕事をしてるからね。その覚悟が仕事をおもしろく、
楽しくしてくれるんだよ。
生きてるうちに手に入れる。
墓の前に旨いものを供えられたって、
上等の背広を着せかけられたって、死んじまってるんだから、
ちっとも嬉しくなんかねぇよ。
いくらお金をもらったって、車も買えなきゃ、海外旅行へも行けやしない
じゃないか、そうだろ?皆も、「いまの頑張りが、努力が、いつか報われればいい」
なんて悠長なことを言ってちゃダメなんだ。頑張ったら、それを評価してもらうために
何だってするべきなんだ。
俺が口を酸っぱくして世渡り力を鍛えろっていうのは、そのためでもあるんだよ。誰かが認めてくれるまで待ってようじゃなくて、認めさせるために、
人脈でも、コネでも、
自分が持ってる芸でも、
何でも使えばいい。
何でも使って自分をアピールするんだよ。
どうやったらいちばんアピールできるかを探すんだ。




















