2009年1月30日

アンガー・マネジメント

アンガー・マネジメント アメリカ・エグゼクティブの間で爆発的に普及! イライラ、ムカムカを一瞬で変える技 "怒り"を矯正

生真面目な方にこそ、読みこなしていただきたい。

間違っていても、間違っていなくても
まず、「自分が勘違いしているのだから変えてゆこう」
という気概が、取って置きの方法のようである。

刺々しい感情や、ストレスをマネージメントする本書。
著者は安藤俊介さん。

常に下記の様な症状に悩まされている方、
こんな上司や同僚が目の前にいる方は、必読だ。

怒りは、あなたの選択結果でもあるのだから・・・

  • 怒りっぽい
  • イライラする
  • 不機嫌
  • ムカつく
  • 対人関係にストレスを感じる
  • 頭にくることが多い
  • カチンとくる
  • 自分の言っている正しいことが、相手に理解できていないようだ
  • 独りよがりになっている

いつも怒っている人より、
穏やかな人の方が、他人からの印象は良い。

そんなコトは、とっくに体感している。

肝心なのは、フトした切っ掛けで、煮えたぎってくる
このエネルギーを支配して、
違う方向へ向けられないものだろうか・・・ と思案することだ。

書店に並んでいる心理学関連の書籍は、怒りという感情の区分や
状態説明のみに終始しているだけだし、
メンタルトレーニング本だと、「怒っちゃダメ、取りあえず落ち着け」
とか、どうにも分かりきっていて、実際の現場からは、ほど遠い。

「ポジティブ・シンキングだぜ! イェーイ!」
とか、うるせぇっ!

知りたいことは、そんなコトじゃない。

社会心理学の本を紐解いてみると、
人と人とが遭遇する場所で怒りは発生している、という。

人間のエゴやワガママが衝突し、
今尚、各地で"怒り"が生産されていて。

遠くで聞こえる砲弾や弾幕の音は、
そのドン詰まりの工場から発射されている。

大自然に向かって、「縄文杉! コノ野郎!」とか、
「やいやい青空! 青いんだよ! バカヤローッ!」
とか怒鳴っている人を、あまり見かけない理由でもある。

アンガー・マネジメントは辛く、孤独な作業だ。
自分の嫌な内面、思い出したくないトラウマ、
性格の歪みと向き合う、という工程を避けて通れないからだ。

あなたの信念と価値観は、いつも正しい。
しかし、正しいと信じているからこそ、
自分勝手でわがままな人々と、激突してしまうのも知っている。

相手に正論をブチ込んで、徹底的に追い詰めるのも良いだろう。
お互いにボロボロに消耗して、結果的に物事が上手く進行しなくても、
勝利を手に入れられたのだから、スカっとする

だが、それで、完璧に満足したと言えるだろうか?
本当に最善の手順だったのだろうか?

その相手やプロジェクト、仕事と初めて巡り逢った時、 キラキラと輝いていたものは、
そんな散々な結末を向かえて良かったのだろうか?

自分が正しいと思う人こそ、トラブルに柔軟に対応できるような
器になってほしい、出発点はここからだ。

P.18
感情がジャマだと思っても、
なくなることはない。

P.23
出来事そのものは
あなたを怒らせることはできない

             (~中略~)

あなたの選択が
あなたを怒らせているのです

あなたが抱いている「~べき」は、
立場の異なる人から観た場合、はたして正しいのだろうか?

本書ではこの「~べき」=欲求
と解釈し、「怒りのままに行動してしまう」ことを押さえる。
価値観の相違、認識のズレを埋めるために努力するのだ。

何故、自分が怒っているのか、原因を探ったり、
相手をとっちめて、悦に浸るより、
「怒りをコントロールして、どのようになりたいか
を意識する。

秘訣のまとめ。

  • 憎悪、怨恨を思い出さないで、未来へ向ける
  • 怒りの"見える化"
  • 自己の感情をレベル分けする
  • 自分の中に発生する"怒りのリンク"を切っていく
  • 脳の思い違いエラーを修正する

感情は目に見えるわけではないので、
可視化し、客観的に眺め、
怒りを分析することによって、
感情を収めるスキルを習得することができる、ようだ。

P.155
長期的な視点から見たとき、自分やまわりの人にとっても
健康的でプラスになるために
できることはなんだろうか

ドカンと暴発する前に、
自分の"怒りの地雷"の場所を把握しておくことも勘所だ。

毎度の怒りパターン=あなたの特徴 なのである。

小さな行動ひとつが、
周囲を変化させる力を持っている。

と感じた時、気づいたら怒りが収縮しているかもしれない。

大人だからこそ、掘り下げるし、
深読みしてあげる余裕を引っ提げたい。

P.190
怒りの後ろには、伝えたい気持ちがある

怒りの矛先を無視するなんてことは、できない。無理。
そんな方に朗報。
後半は、たとえハラワタが煮えくり返っていても、
表に出さないテクニックがまとめられている。

P.206
誰も好きで責められたい人はいません。
責められた側は、本当のところ
自分に責任があろうがなかろうが
気持ちいいものではありません。

             (~中略~)

誰かを責めて状況を悪くすることはできても、
状況をよくすることはできません。

P.209
自分が怒っている、困っている、悲しんでいるのに
他の誰かに責任を押しつけ、
それをわからせようとします

毎回正しいあなたの、心の炎上。
それを素早く消火できるのは、あなたしかいないのだ。

2009年1月29日

「顧客対応」掟と極意153

ITエンジニア必携!顧客対応の掟と極意153  本園 明史 やりたいコトは
膨張する

今のプロジェクト、景気好くポシャってますか?
それとも、デスマーチってますか?

真面目な人ほど、
遅々として進まない案件に関して、
キーっ! となってることでしょう。

本書は、プロジェクトマネジメントに関して、
マニュアルや体系化された方法論から一歩踏み込み、
相手の心理的状態を想像し、「人間模様」に焦点をあて
サンプル事例別に解説している。著者は本園明史さん。

"議事録"は自分とプロジェクトを守ってくれない。
と知っているなら読む必要は無いかもしれないし、
人ごとだと、笑いながら楽しく通読しているだけじゃ、
明日は我が身かもしれない。

ワンマン社長や、わがままクライアントに振り回されている
お疲れの方々にもオススメ。

歴戦のプロマネにとっては、2,280円は高い。
うなずける事例があるものの、
具体的な解決策は出てこないからだ。

だが、経験豊富な者にとって、プロジェクト毎によって異なる状況に、
どうやら普遍的な解など、存在しなさそうだ・・・
ということにも気づいてしまっている。

頻繁に出てくる"システム"という単語は、
それぞれの職種で頻度の高い単語に置き換えられるので、
過去のプロジェクトや、現在進行中の案件に対して、該当する例を発見し
大変なのは自分だけじゃないんだ、という一体感を味わって慰めよう。

逆に、初めてプロマネに就任する人にとっては安い価格だ。
トラブルが発生する前に、モメ事の種類を把握することができるのだから。

どのプロジェクトでも、モメそうな箇所。

  1. 事実認識の誤り
  2. プロセスや手段の相違
  3. 目的レベルでの衝突
  4. 価値観や信念レベルでの衝突

上記のポイントを分析して、
自分と顧客がどの位置で騒いでいるのか把握する。

後で喧嘩にならないように、事前に釘をさしておく
ということを重視しつつ、まとめ。

  1. キーパーソンを探す
  2. やらないコトを決める
  3. なめられない
  4. 覚悟して怒る
  5. ステークホルダーごとの要求を知り、システムの目的に合わせて精査する
  6. 言葉の齟齬を放置しない
  7. 正論で相手のプライドを傷つけない
  8. リクエストは受けるのではなく、検討する
  9. 過剰なサービスを提供しない
  10. "このやり方が正しい"という錯覚に浸らない

ミーティングや、顧客のプロファイリングで活用できそうな小技。

  1. 突っ込まれた部分を切り出して会議化
  2. ラベリングの共有化
  3. 会議での議題の順番を意図的に入れ換える

教訓。

P.67
ベンダのマネジャーはジェット機のパイロットのようなものです。
その飛行機のオーナーがどれほど強く要求したからといって
素人の指示に従ってはいけませんし、
素人に操縦桿を握らせてはいけないのです。

P.79
ワンマンに説得が通じることはまずないと考えていた方がよいでしょう。
正論を言っているのだから一生懸命に説得すれば何とかなるはずだ
と考えるのは甘いと言わざるを得ません。

残念ながらワンマンは
人から説得されることはありません
手は一つです。
事実だけを告げて、あとは自らの判断で
「こちらの思う方」に向かうように仕向けるしかありません。

P.82
ベンダに対して感謝の気持ちも「借り」の感覚も持っていません。

             (~中略~)

 「すみません」「すみません」と常に申し訳なさそうに
しているのですが、

             (~中略~)

最初のうちはベンダも頑張ります。
しかし、頑張れば頑張るほど
顧客は甘えるようになります。

             (~中略~)

顧客第一主義は重要です。
それでも難しい顧客はいます。中にはこちらが
赤字覚悟で提供したサービスにも
まったく満足しない顧客もいます。

要求は膨らむものであり、
ある意味これは仕方のない面もありますが
限度もあります

P.102
顧客の組織文化は実に多様です。
システムに対する考え方も多様です。

したがって「システムとはこうであるべきだ」
「システム開発はこうであるべきだ」
という思い込みを持って顧客に対応すると、
仮にその思い込みが一般的に常識と呼ばれるものであっても、
思わぬ抵抗にあってびっくりすることがあります。

こうした状況こそ、顧客を理解するチャンスです。
常識を顧客に押しつけたり
説得しようとするのは後になってからもできることです。

まずは常識との乖離が
どのような理由で生じているのかを明確にしましょう。

P.155
理屈はわかってもらえたはずなのですが、
最後のYESを言ってくれません
そしてその理由も言ってくれません。

"やりたいこと"の制御

P.134
要件は一般的に「この機能は○○することができる」
というような書き方で表されますが、それと同時に
「○○が達成できれば機能要件が満たされたものとする」
というような機能の要件定義の終了条件
を明確にしておくのです。

警戒心を緩めない。

P.163
顧客は「聞いた」かもしれないが、
「理解した」か「納得したか」はわからない。

             (~中略~)

相手は意味を理解しただけなのか、
それともきちんと内容に納得したのかを、確認するくらいの
用心深さは欲しいものです。

P.187
そもそも見積りというものは、求められている要件、納期、品質レベル
をベースに計算されたものです。
それが交渉によって上下の変動が可能ということであれば、
インプットとなった要件や納期や品質は何だったのか、
ということになります。

交渉によって値引きに応じることは、
自らの見積りの信頼度を否定する行為
と言えるでしょう。

合理性や、正論を、相手の触れて欲しくない部分に突き刺さない。

P.221
どれほど不合理なものであっても、
顧客には顧客にとっての合理性がある。

本編には出てこないが、
インテルの共同創業者、アンディ・グローブ(アンドルー・グローヴ)の言葉は
我々を励ましてくれる。

Only the Paranoid Survive
病的なまでの心配性だけが生き残る

2009年1月28日

自衛隊 vs 中国軍 超限戦勃発!

自衛隊vs中国軍 超限戦勃発! [別冊宝島] 宮古島
石垣島が
占領された!

どうも! 皆さん軍備に勤しんでますかっ!

オバマが大統領に就任して、「イェーイ! ピース!」
とか浮かれてる場合じゃない。

アメリカも(中国もロシアも)軍需産業で生き残りをかけるのは必至であり。
いつも通り、内政の不具合を目立たせないために、外部に仮想敵国を作るであろう。

本書では、仲違いしていた中国と台湾が、
どうやら友好的になってきている。という推測を基に
日本 vs 中国&台湾の構図で
宮古島、石垣島、西表島へと侵攻される戦況をシミュレート

P.7
日本人は、とにかく外交関係に幻想を持つ。
国と国との付き合いの基本原則となるものは、
友愛ではない。国益である。

日本も多少の危機感があるのか、
「防衛計画大綱」も三度目の改訂作業に突入したようだ。

2009年1月27日

雷轟(らいごう)ローリングサンダー / パックスヤポニカ

雷轟(らいごう)ローリングサンダー / パックスヤポニカ 押井守 もうモヤモヤ
ボケない!

何となく勝ち続けてしまった
戦争があるから、今現在の日本は
何となくボヤけているのだろう。

東京での生活も長かったので、友人から
「こっち(東京)へ帰ってこないの? 帰ってくればイイのに・・・」
と、しょっちゅう聞かれます。

なぜ、ウェブ担当は大都会から我先に脱出したのか・・・
サブ的な理由として。

  1. ネットである程度仕事が完結するようになった
  2. 呑みや遊び、各種誘惑が多い
  3. 空気の悪さや臭気がキツイ
  4. 都税で身内を肥やす石原慎太郎が嫌い

そして、メインな要素としては。

  1. 大震災の時に助からなそう
  2. インフルエンザ等、各種疫病が流行るのが早い
  3. テロのターゲットが多い
  4. ミサイル攻撃された時にヤバい

核弾頭を積んだミサイルや細菌兵器、空爆の可能性はゼロではないわけで・・・
以下の国の人々が嫌い、とかではなく、
各国政府が何を画策中か知れたもんじゃない。
可能性としては、北朝鮮、中国、ロシア、アメリカ、韓国、台湾・・・等の近隣諸国。

代理戦争は抜きとして、ヨーロッパや長距離からの直接攻撃の可能性は低いので
小脇に置いておくことにする。

勝てば官軍である、戦勝国になる者たちは、
勝利の旗と、正義の旗。
同時に立てれなければ意味がない。

アメリカの南北戦争を起点とした、架空の物語を通じて、
自前でこしらえた建前の正義を考察する。

ここ数年に展開された、幾多の紛争を思い出すと、
"建前の正義"を抱えた危なっかしい国々が、いかに多いかわかるだろう。

本書の第2テーマ、
軍事性を意識した都市計画 は、成されているか?

押井守さん曰く、「民主主義」や「自由」の存在は、
「戦闘市民」によって確立される。そうだ。

戦争を体験した市民ではなく、自らが交戦する戦闘市民。
この平和ボケとヘボ外交は戦闘市民じゃない故。

犯罪発生率や地盤の性質以外にも、
あなたが住んでいる場所を、軍事面という大枠で再評価するよい機会だ。
(住民の団結力、土地の風向きも考慮すると尚良し)

南北戦争を境に、アメリカが二分割されていたら・・・
第二次世界大戦後の日本はどうなっていたのか? を軸として話は進行。

ベトナム戦争の章、日本軍爆撃屋の軍事小説は、兵器の細かい描写、
巻末には岡部いさく氏の解説付き。

2009年1月26日

書き方のコツ、話し方のワザ

書き方のコツ、話し方のワザ 聴いてくれない
読んでくれない

■お薦めしたい対象者

  • 影響力が無い
  • 説得力も無い

外からの意見やアドバイスは聞いているようで、
 (聞いている側の感情の起伏も発生し)
実際のところは受け流しているはず。

仕事だろうが遊びの誘いだろうが、
利害関係があろうと、なかろうと、
相手の興味を刺激しないと物事は始まらないし、楽しくない。

では、相手のハートに届かせるためには、どうすれば効果的なのか?

  • 超主観的意見
  • 立ち位置のオリジナリティ
  • 個人的経験の使いどころを意識
  • ときには感情を脇に置く

何かを伝える際に、文字にする機会が増えてます。
そこで、"読みたくなる"文章を書くコツ。

  • 相手が目の前にいるつもりで
  • 書きたいことを全て盛り込まない
  • 縦書きと横書きを使い分ける
  • 嬉しさのブレークポイントを突く
  • 自分の軸を固定する
  • 一歩踏み出して宣言する
  • 短く、シャープに
  • 相手の欲望をえぐり出す

萩野貞樹さんが解説する、恥をかかない敬語の使い方。
広辞苑も過信しない。
文法的な見た目は正しいが、使うとNGな表現は禁止で。

  1. 「れる・られる」をやめる
  2. 「動詞+です」「形容詞+です」をやめる(「名詞+です」を使う)
  3. 「ている」をやめる
  4. 「てございます」をやめる
  5. 「いただく」をやめる
  6. 「名詞+でいらっしゃる」「形容詞+くていらっしゃる」と覚える
  7. 「させていただく」をやめる
  8. 「和語には"お"」「漢語には"ご"」と覚える

仕事でありがちな文章例。ダメな部分と、改善点を比較。

  • 添付するポストイットの書き方
  • お礼状
  • 商品提案書
  • ホームページ
  • 営業日報
  • メール
  • 企画書
  • 詫び状
  • 値上げ依頼
  • 断り状

珠玉の名言集

  • 「成功は運のせいだが、失敗は自分のせいだ」(松下幸之助)
  • 「選択肢を前にした若者が答えるべき問題は、
    正確には、何をしたらよいかではなく、
    自分を使って何をしたいかである」
    (ピーター・ドラッカー)

これ以外にも、タイプ別の褒め言葉、禁句など
実際に使えるパターンが収載されていて、かなり実用的な一冊。

2009年1月24日

ダークナイト

バットマン ダークナイト 正義という名の
お節介

バラク・オバマも
イスラエル・ロビー、ユダヤ・ロビーには逆らえない。
明かな戦略的爆撃も、自衛なんて言葉を使うと、
それらしく聞こえるかもしれないが、かなり苦しい言い訳だ。

これが正義だ! 正論だ!
なんて。たった一つの側面からの行動や、言い逃れ。
それが余計なお節介であることは、本人にはわからない。

本編にゲーム理論の"囚人のジレンマ"を用いたエピソードが出てきますが、
混乱してる人間の集団心理は、『宇宙戦争』『クローバーフィールド』
あたりで表現されているように、攻撃的でカオスな感じだろう。
だって、テメェが生き残るのに必死なんだもん。

上映時間が長くて後半間延びしていたり、
ヒロインがヒロインらしくない装丁なので感情移入できなかったりするのはチョメ。

逆に、好かった点は、故ヒース・レジャーが演じた、
ジョーカーのイカれ具合
サイコなジャック・ニコルソンと同じく高レベルで驚いた。

『AKIRA』での金田とジョーカーの一騎打ちの場面
そっくりのシーンが出てきたりするのもポイント。

物語の本筋とは疎遠なところで、好ましいカットや、
突っ込み箇所は多々あったりしますが、しかし。

バットマンのコトをまるっきり知らなくても大丈夫。
話の骨子自体は、見終わった後に自省すべきものが発見できるほど図太い。

正しいか? 間違っているか? 善か? 悪か?
そんなコトは、人間様が勝手に決めていることであって、
その理念らしきモノを発する側にとって、
都合の良い捉え方をされていることが多い。
(そして、その都度の歴史的解釈により、ひっくり返る)

人々の趣味や嗜好や思考そのものが多様化する中、
一神教や、正義の使者の皮を被ったマガイ者、
もしくは自分自身が立てる錦の御旗は、
他人にとって、厄介なお節介ではないか?

そういう胡散臭い奴らに騙されないためにも、
また、あなた自身が如何わしく卑しい動物に成り下がらないためにも、
必見の映画なのです。

2009年1月21日

エネルギー

エネルギー 黒木亮 相手に
なめられない
交渉術

1ページ目から、いきなりの誤植が興醒め。
「ベイルートの首都レバノン」じゃなくて、
「レバノンの首都ベイルート」だろ・・・ 頼みますよ。

本編は細かい表現が多いので、他のミスプリント群も目立って見える。
校正まできちっと出来なかったところは残念。

総合商社を中心とした通常業務
(とはいっても日本で働く我々にとっては異常)から、
政府関係者、トレーダーの一歩踏み込んだヤバイ仕事まで。
日本へどうやってエネルギー資源が供給されているのかが話の根幹。

商売人が利権、利潤のために切った張ったを展開。
お互いのビジネス戦略が絡み合い、三方良しとなるか?
はたまた抜け駆けされて足元をすくわれるか?

1から10、プロジェクト開始から終了の段取りまで、
流れが決まっているわけではなく、各社
"オレに仕切らせてくれ"と未開拓地を切り開く。
そこには成り行き以外にも、策略や謀略の類が仕掛けられていて・・・

各自が育てあげてきた我が子のようなプロジェクト。
いったい、いつどこでぶつかり合うのか?

社内政治や横槍の体験をしたことがある人にとっては、
共感でき過ぎて、頭にくるはずだ。

当時、サハリン2の顛末をネットで目にした時、
流石に商社の人達が可哀想だ、と思った。
ニュースでは数行だが、その行間には、多くの人の年月、血と汗、
様々は思惑が滲んでいるであろうと、簡単に想像できたからだ。

サハリン2の成り行きを知ってる人は最高に満喫できる。
知らない人は、本書を読む前にどんなプロジェクトか調べちゃダメ。
結末を知らないことで物語を堪能したい。

ビジネスで役立つ、事前の契約締結や要件定義の肝心さ。

P.300
曖昧さから生じる
将来の紛争を避けるため

著者、黒木亮さんが展開した情景の細かい説明は、
もしかしたら司馬遼太郎を意識したのだろうか。

情景描写を削って、
メインの登場人物たちの心理描写や熱意、生い立ちなどを
もう少し突っ込んで解き明かせば、
尻切れトンボにならずに、さらに感情移入できたのではないか。

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2009年1月20日

座右の諭吉

座右の諭吉 漏電検査

歴史上の人物を描いた小説や、ビジネス立志伝では、
自分が物語の中に入り込み、
精神的充電ができるので役に立つことが多いだろう。

しかし、その人物の話や人柄を、
他人に熱く語り始めると、どうだろうか?

相手に興味があれば、会話は盛り上がるが、
偶像を語る熱意が強いほど、話し手との間に見えない溝ができる。

実際に対面して話したり、憧れる人が書いた(と、される)文章を
読んだとしても、思考の全て知ることができるワケではないのに、
後世に残された書物のみに頼って、一方的に尊敬してしまう、
どこか親衛隊のような趣がある本書。 著者は齋藤孝さん。

あなたが尊敬する人物も、
見えないところで随分とエグい交渉をしたり、
黒い取引をしていることだろう。

大事なのは、人間の暗黒面も把握した上で清濁合わせて評価する、
ということ。
物事の良い面だけ見ているのは、とっくに騙されている証拠。

他人の事物を浪費させることはあっても、
自分だけ浪費しないスタイルは、策士そのもの。
福沢諭吉に、騙されようとは思わないが、

時間、金、情熱を浪費しない姿勢や、些末なコトに悩まず、
自己投資としての勉強に明け暮れる生活には、学ぶべきものがある。
世知辛い時代を生き抜くには、策略を張り巡らさなければならない
場面にも遭遇するのだから。

策略といっても、他人を騙すことありきではないので、
自分自身を振り返って検証したい。

  • 自分の持ち時間を意識する
  • 他人に流されない、煩わされない
  • 人付き合いは、腹六分

mixi等のSNSを使って、大昔の同級生や知り合いに簡単にアクセスできる時代。
そこには思い出から抜け出せなくなる危険性が潜んでいる。

周囲を居心地の良い馴れ合いのお友達
で囲んでいないか、再度チェックしておいたほうが良さそうだ。

P.82
二十歳を超えて作っていく人間関係は、
子ども時代の友だちの作り方とはかなり違う。

社会人になってからの人間関係は、
人から期待されないと増えていかない。

             (~中略~)

そこでは自分が何を持っているか
が人から見られている。

後半は福沢諭吉をベースに、他の有名経営者の話で
肉付けされ、水増しされてゆく。

茶色いお札の諭吉さんは大好きでも、
福沢諭吉の行動をまったく存じないようなら、
ザックリとした人物像のアウトライン把握にはなるだろう。

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2009年1月18日

隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS

隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS 敵を騙すには・・・

黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』のリメイク。
『スターウォーズ』にも多大に反映されている原作を
樋口真嗣監督がアレンジしている。

まぁ、リメイクという言葉よりは、原作を元ネタにした別映画と
とらえておいたほうが、精神衛生上よろしいでしょう。

黒澤映画をトレースしようとしている演者と、
そうではない役者との温度差が、物語を引っ掻き回してくれますが、
阿部寛さんの剣技と恫喝には迫力があった。

一番画面に馴染んでいたのが、お笑い芸人の宮川大輔。
演技というより、顔が、表情が、役柄にピッタリ。
白黒映画でも違和感ないし、もうね、顔面が黒澤映画っぽいんだよ。

意外と驚いたのが、長澤まさみ。
前半は、堀北真希なのかな? それとも新人?
なんて思ってたけど、シュッとしたメイクに
誰だかわからないほどに騙されてました。

後半になるほど、長澤まさみに近付いてくる。
(本人だから当然だけど・・・)

普段とは違う、彼女の一面を垣間見たい方は是非。

2009年1月16日

BRUTUS ブルータス大学開講

BRUTUS ブルータス大学開講 魅惑の講師陣

読んでいると、講義に参加したくなる。
数々の修羅場をかいくぐって来たであろう講師陣。

その経験値は、学者先生が理論を語るのとは次元が違う。
実践であり、実戦で得てきた出来事を、なるべく体系化した授業。
実際に受けられた人は幸せだ。

いとうせいこうさん

雑多な情報の中から、
自分が面白いからこそ紹介したいというトピックスに絞り込む。
編集の極意を話してくれる。

P.26
「自粛しなさが大事」だということ。
今って本当に自粛社会になってるから気をつけてほしい。

だって、ちょっとでも冒険しようとすると
「それ、やばいでしょ・・・」 って言ってる社会だから。

そんなの素人が決める話じゃないって。

深澤直人さん

デザイナーや物創りしている人は必見。

P.30
「だいたい、とか、たぶん、とか、曖昧なことを言うな・・・
頼むから世界をもっとはっきり記憶してくれ。

P.31
例えばひとつの言葉があるとして、
皆がその言葉を聞いて何を共通にイメージするか。

それを明確に、具体的に思い描いてみて。
そこを飛ばすから何をしたいか分からない。

あなたが何を、ではなく、
皆が何を、をまず探し、そこから
自分の中に浮いてきたものを理解していく

ブレないために、軸を確かめる。

P.31
あるものの何が"そのものらしさ"をなしているのか。
そのリアリティーに触れているのに、
余計なことをして離れてしまう

いいと言われるものに対して、
作っている本人が理解できていないと、
結局自分のものにはならないよ
逆に、最後に実感すれば、
もうすべてを取ってしまったみたいなもので、後はいかようにもなる。

バッティングセンターでとりあえず振って、
たまたま当たった時に先生が"今の感触だよ"
って言ってあげる時間はもう終わり。

そろろそ自力で真芯に当ててほしい。

教育とは。

P.31
学生はどうやったら打てるかの
ノウハウが知りたくて、マニュアルが欲しい。

けれどマニュアル化することは、その人を
作る人としてツール化するだけだから、
実は将来、彼らにとって何の役にも立たない。

西沢立衛さん

仕事に加熱すると、ついつい引き返すことができなくなっている罠。

P.77
プロジェクトを進めていくうちに、
合理化や正当化の理屈を考えすぎて、
理屈が理屈を呼んで、いつの間にか自分がやりたいことや
自分の実感から離れていってしまう
ということがよくあるから、それはぜひ避けてほしい。

学校に入って(入り直して)、表現やデザイン、創造すること
について学んでみたいが、予算も時間的余裕もない方々が大半だろう。
今号は、そんな知的欲求を抱えている表現者にお薦めの一冊だ。

2009年1月15日

半島を出よ

半島を出よ 特技が発する
一瞬の輝き

物語が小分けにされているので読みやすい。
平和ボケしているようなら読んでおいたほうが吉。
イザという時、パニックが軽減される。

それに、何かを犠牲にして
何かを守らなければならない状況になった時、
慌てずに済むかもしれない。

各章のタイトルはあえて見ないこと。
ドキドキが薄れてもったいない。

物語内の状況は、執筆時より現在の方が近くなっていて、
貧乏で捻くれて、危なっかしい日本が舞台。

様々な組織単位が出てくるが、
多くの資料や取材を積み重ねたのだろう、
物事は現実に沿って進んでいく。

物流の重要性、政治家や官僚の態度、死との遭遇・・・
対立という環境を通し、最優先事項を決定する大切さも提示される。

作品を通して、ビジネス面や普段の生活で取捨択一する時に
役に立ちそうな教訓も語られている。

平時でも緊急時でも、いつでも教訓は、
少ない情報、些細な兆候を見逃さない
ということであり。

いつ、どのタイミングでリスクを取って、犠牲を出すのか思案することが
その後の命運を分けていく。

何かを選ぶコトと、何かを捨てるコトの差は同じかもしれないし、
そもそも、この"何か"が決まっているのかいないのか、
そのことが柱になってくる。

『13歳のハローワーク』の直後に執筆されたというのもあり、
「オマエら・・・ 好きなコトやってていいんだよ」
という村上龍さんの声が聞こえてきそうだ。

"経験していない"という恐怖が見え隠れしつつ、
突飛な登場人物は、限りなく突飛していて、
魅力的なキャラに仕上がっている。 (若干、登場人物が多過ぎるが・・・)

子どものように自由な世界と、
大人のリアルな現実が入り混じりながら話は展開してゆく。

『AKIRA』『グーニーズ』『ぼくらの七日間戦争』『バトル・ロワイアル』
のように、笑い、涙、暴力、権力、恋愛、青春、戦争。
キラキラとドロドロが混ざったごった煮感覚を味わいたい方にお薦め。

2009年1月14日

OZmagazine 2009年2月号

オズマガジン 2009年2月号 一番近い港町

1/10(土)発売のオズマガジンに
John Johnが掲載されました。

関内、伊勢佐木町の他に
横浜駅周辺、氷川丸、野毛、中華街、桜木町・・・
西洋館を中心とした建築散策も。

開港150周年記念イベント「開港博Y150」が
紹介されていて、ジワジワと盛り上がってきている様子。
動く巨大オブジェ「ラ・マシン」は是非観ておきたい。

『12人の優しい日本人』を観た時、一際目立つ俳優を見つけた。

それが豊川悦司さんだと知ったのは、少し後になってから。
その後、ドラマや映画に出演しているのを観る度に、
作品を引き締めるスパイスになっている、と感じる。

P.108
ある時、可能性って自分が思っているものと、
人が思っているものでは違うということに気が付いたんです。

             (~中略~)

どんなことでも、まずは挑戦してみること、
飛び込んでみることが大事。

どういう方向に進むにせよ、
それは間違いなく自分の人生の1ページにはなるし、
1ページだけの本はない

だから最近は、なにも恐れることはないと思っています。

「人間万事塞翁が馬」ってことですね。
人生が終わってみるまで、評価はわからない、と。

2009年1月13日

悩む力

悩む力 時代を引き受ける

討論番組やニュースと同じように、
話が長く最終的に何が言いたいのか、よくわからない姜尚中さん。
(声質は色っぽくて好きなんだけどね・・・)

夏目漱石とマックス・ウェーバーを題材にしていても、
結局、本書を一言でいうと何なのか?

読後にモヤモヤ感が残留しているものの、
辛い時期は、時代の激流という波に乗り
遊んでみることや、物事の本質を見抜いて、趣味的に悦にひたることが
自分を慰めてくれるんじゃないか、と思いました。

2009年1月12日

BRUTUS 大松本論

BRUTUS 大松本論 世間への怒りを
笑いに繋げる

浜ちゃんが中学2年の時に、
松っちゃんを取り合って、同級生とケンカ。
その後も紳助・竜介解散の切っ掛けにもなる松本人志。

実験や冒険。毎日、違う答えを探すところに
自身の楽しさを見出しているようだ。

"それをやらないと生きてゆけない"
"その他のコトにはエネルギーを注入できない"
何かを惰性でやっているようなオプション人生
からでは到底達成できない強度さがある。

自分の得意なコトのためなら、魂すら売り飛ばす。
そんな人物像が浮かび上がる。

「キャシィ塚本」(元ネタが実在するんだヨ)を
演じている時、役にのめり込み過ぎて危うくコッチの世界へ
戻れなくなりそうだったとか・・・

松本人志がブルーハーツ、任天堂への想いもチョッピリ語る。

好きなのは、全体の記事を通して、浜ちゃんへの松本視点がチョイチョイ
出てくるところ。その内容も突き放していて面白い。

無料で本書『BRUTUS 大松本論』をプレゼント

2009年1月10日

智慧の実を食べよう。

智慧の実を食べよう タメになるコトは
必要か?

他人から、まったく期待されていない
時期があるとして。その時に頑張れるのは、
人から必要とされた瞬間の嬉しさを
知っているからだろうか。

祖父母と孫の関係 詫摩武俊さん

自分自身の評価や、他者への評価を正直にする。
本音に遠慮はいるのか、いらないのか。

素直に評価しないと相手をバカにすることになるが、
そう考えると日本人は世界で一番腹黒いようだ。
(そんな内容の本が出てるみたいだけど著者と書籍名を失念・・・)

とがめられない社会の到来 吉本隆明さん

P.67
だれか文句を言うやつがいたって、
「そんなのはおまえなんかが言う 筋合いじゃねえ
おまえなんかがおれにそういう批判的なことをいうだけの
器じゃねえだろう

とでも言っておけばそれで済んじゃいます。

強さの先 藤田元司さん

何かをやり抜いた時の強さと、その先で得る優しさ。

P.96
相手があるっていうのは、
自分の思うようにはいかないんですから、
非常に怖いですね。

周到に用意万端整えて、油断なく進めて、
油断なく終わらなきゃいけないんですね。

ふと、自分を抜け出して俯瞰する。

P.105
藤田:
開き直りができるということは大事ですし、
開き直ってばかりでもいけませんし。

ですから、必ずその立場を一回出て、
藤田という人間をちょっと抜け出して見てみる
ということができるようにならないといけないと思うんですね。

あいつ、今何やっているのかな
という感覚で。

糸井:
俺、何やってるのかな
っていう自分をもう一つつくるわけですか。

今、持てるありったけをぶつけているだろか。
なんらかの理由をつけて、誤魔化していないか。

P.124
藤田:
みんな結果を恐れるんですね。
結果を恐れていると
いい結果は得られない
んです。

やっぱりいい結果を生み出したいときには、
本当に自分のありったけを、欲も得も、失敗も成功もなしに
ぶつかっていくというようなことをやってみないと、
道は開けないし、それが気の強さにつながってくると思うんですよね。

自分のありったけをぶつけるんだと。
自分の持っているありったけを、そこの場に集中してぶつけてみる。

死線を越えて 小野田寛郎さん

辿り着いた場所で生きる
人間同士が一緒にやり取りするということについて
戦争をくぐり抜けてきた小野田さんが語る。

注目を得るためにマスコミが騒いでいるが、
不況のせいにするのはお門違い。

P.169
遊んでいるような小鳥でさえも 生きるためには苦労する

意味より先に存在がある 谷川俊太郎さん

言葉によって、できること、できないことがあって、
どうにか言葉によって物事を上手く進めようとしているんだけど、
絵だったり、彫刻だったり、写真だったり、音楽だったり、
何かを表現しようとしている人も、そうではない人も、
まどみちおさんの思考に触れるのも良さそうだ。

P.184
言葉によって命令されたり
ねじ曲げられたりはしょられたり
あいまいにされたりする以前の世界が
そのまま純粋に視覚的な構築を得たものが抽象画

毎日のようにブログに書き綴ってきてみて、
言葉によって自分自身を騙さないように、気を付けなきゃな、と。

子どもの時、万事に感じていた"世界の手触り"

P.201
意味というものは、手ざわりとか、そういうものを
あんまり教えないわけです。

             (~中略~)

最後に死んでしまって一体何だったんだ
なんて思っちゃうような人間の人生の手ざわりというものを
知っていると、やはりもっと新しいものが開けてくるんじゃないかと。

年を重ねるための方向性と各自のスタイルについて予習。
死を向かえるために、詩から感じる。

人間はだたそこにいるだけで良いのだろうか。
生きているだけでイイのだろうか。

それが自然で動物的な在り方だとも思うし、
何かしなきゃ、とも考える。

きっと、タメになったり、ならなかったりしながら、
この先も楽しさと共に生きてゆくんだろう。

2009年1月 9日

アスキードットPC 2009年1月号

アスキードットPC 2009年1月号 タブ至上主義

年始の仕事始めで、
まだ忙しさの加速度がついていないなら。
この連休中にPCを使いやすくしておこう。

MDIE

タブ型ファイラ「MDIE」
ブラウザがタブ化する中、
フォルダ表示だってタブにしたい。

慣れるまでは、通常のほうが使いやすいが、
このツールが活きてくるのは、
ノートPC等の狭い画面。

ウインド中が複数のフォルダで目一杯・・・
なんて症状とおさらばっ!

SpyBot(スパイボット)
無料スパイウェア対策ソフトで、怪しいゴミをゴッソリお掃除。

プリンター別印刷コスト比較
プリンターを新調しようと考えている人にお薦めな特集。

メールの署名をイメチェンしたいなら、下記が使えそう。

  • 文字絵署名 iwa.bz/mo
  • 署名web

2009年1月 8日

座右のゲーテ

座右のゲーテ 大人に抽象論は
必要ない

現実に応用しないと、
学んだことは机上の空論に過ぎない。
ゲーテを題材にして齋藤孝さんが語る。

"やりたいなぁ"と思うのと、"実際に行動している"ということには
大きな開きがあって、
恐ろしいのは、他人があなたのコトを見た時、
口先だけの人間かどうか、瞬時にわかってしまう点だ。

あなたの代名詞は何か?

本書を読んでみて、自分を創る時に役に立ちそうなコトをまとめてみた。

  1. 小分けにする
  2. 範囲を限定する
  3. 人に話さない
  4. 資本や系譜をデッチあげる
  5. 刺激は受けても支配されない
  6. 飽きが原因で得意技を崩さない
  7. 今現在という大勝負につぎ込む
  8. すぐに感情を表現するか、寝かせるか、使い分ける

他人に悩みを話すと、たしかにスッキリする。
言葉に言霊があると仮定すると、
何か負のエネルギーが吐き出されたのだろうか。

では、正のエネルギーの行き場はどうなるのか?

P.36
ゲーテは、人に思想やプランを話すことで、
意欲が失われてしまうことを恐れた。

この1年、今の状態で仕事を続けるのか?
年の初めに考えてみるのも良いだろう。

P.150
もてはやされたいというのは、
仕事を誰かに認めてもらいたいという気持ちだろう。

考えてみれば、仕事を認められたい、褒められたいというのは、
仕事が遊びになっていない証拠である。

外からの目線重視で自分の仕事をこなしていると、
自分自身の心が磨り減っていくだけなのだ。

無料で本書「座右のゲーテ」をプレゼント

2009年1月 4日

MT4 新しいWebサイトの黄金則

Movable Type 4 新しいWebサイトの黄金則-MTで実現するCMSサイト構築のすべて 類書と比べて
細かい説明が
高評価

発行日 2008年 4/4
著者 仲座恵美 宮永邦彦 監修 芝陽一郎

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)として
MT(Movable Type ムーバブル・タイプ)を使う際には、
ビジネスブログや個人ブログ、社内情報共有のイントラなど、
各々目的を持っていると思います。

冒頭で、MTの強みと弱みに触れているので、
記事のアップロードに幾重にも承認を重ねるようなサイトを
構築する予定があるなら、目を通しておくと良いでしょう。

MTだけでなくCMSのメリットについても
解説されているので、自社内で記事や写真画像、コンテンツを更新するサイトを
作りたいと考えている方には、導入へのきっかけになるのではないでしょうか。

導入の検討や、サーバー選びなど、MTを始める前に考えておくことは
山ほどありますが、データベースの種類による
性能測定比較など、
他書に無い細かさは、事前の手助けになると思います。

MTインストール時に生成されるディレクトリの内容や、
各種CGIの説明があるのは、他書と比べると踏み込んでいるので評価が高いです。

CMS、MTの概略を掴んでからではないと、
モヤモヤして先へ進めない、という方と相性の良い解説書です。

掲載画像にも、ちゃんと矢印を引っ張って説明が付いていたり、
MTタグの仕組みや関係性が、前もって解説されるので、
詳細を把握しながら、随時納得して物事を進めたい方にピッタリです。

MT内で使用頻度が高そうなCSS、
MTプラグインについてもページが割かれ、基本はカバーされていますが、
さらに、携帯サイトの歴史やマーケット、簡易的な使用についても
触れられているので、簡易的な構築までだったら対応できそうです。

ただし、携帯サイトの有料プラグインの宣伝臭もするので、
他の携帯用サイト構築方法があることも考慮しておいても損はないでしょう。

MTタグのリファレンスは、アルファベット順がメインではなく
「~を含む」(例えば、entryタグを含む)という表記でまとめられていて、
最初は把握しにくいかもしれませんが、
MTに慣れてくると、これはこれで使いやすいまとめ方だと感じました。

MTのバージョンアップに関しては説明がゼロなので、
これ一冊でMT導入後の運用をこなすのは厳しそうですが、
類書では省かれているような詳細な説明は、
導入前の検討期間、導入直後に重宝するはずです。

2009年1月 3日

ホンモノの文章力

ホンモノの文章力 自己演出のための
文章表現

あなたは社会人になってから、
作文を書いただろうか?

"書く"という行為について、
どこかで特別な訓練を受けただろうか?

毎日誰かの評価にさらされているのに、
いつもの文章を書いていて良いのだろうか?

辻褄の合う文章を書きたいならば、お薦めしたい。

著者の樋口裕一さんから学べるのは、身も蓋も無い言い方をすると、
"自分自身を売り込む技術"の一点である。

それは、ただ単に押しの強いアピールをするのではなく、
自己思考の否定、表現方法の模索を通して、
文章に深みを出すためのテクニックなのだ。

  • "良い子"になるな
  • 言葉を楽しむ
  • 理念を答える

反対と賛成、ディベートのように両方の立場を
書き分けられる練習問題もあり、
「こんな小論文・レポートは失敗だ」という側面から見た
ダメな文章の具体例も掲載されている。

ある意見に反対している例文を読み、
その文章は、どのような意見に反対しているかを推測するクイズは、
まるで作文のリバースエンジニアリングである。
掲示板などでお目にかかる、まるで理解できないような殴り書き、
その意図を、推測する作業に近い。

文章の書き出しの型や、
自分の考えを再確認するための文章を勉強できる。

P.137
人に文章を読んでもらうということは、
場合によっては押しつけがましい
ことだということは、認識しておく必要がある。

文章を書く様々なシチュエーションを考慮されているので便利。
そして単なる実用書では終わらず、"正解の無いものを創る"
という行為がいかに自己形成に繋がり、
社会にも影響があるか、教育的側面から考察されている。