2009年1月15日

半島を出よ

半島を出よ 特技が発する
一瞬の輝き

物語が小分けにされているので読みやすい。
平和ボケしているようなら読んでおいたほうが吉。
イザという時、パニックが軽減される。

それに、何かを犠牲にして
何かを守らなければならない状況になった時、
慌てずに済むかもしれない。

各章のタイトルはあえて見ないこと。
ドキドキが薄れてもったいない。

物語内の状況は、執筆時より現在の方が近くなっていて、
貧乏で捻くれて、危なっかしい日本が舞台。

様々な組織単位が出てくるが、
多くの資料や取材を積み重ねたのだろう、
物事は現実に沿って進んでいく。

物流の重要性、政治家や官僚の態度、死との遭遇・・・
対立という環境を通し、最優先事項を決定する大切さも提示される。

作品を通して、ビジネス面や普段の生活で取捨択一する時に
役に立ちそうな教訓も語られている。

平時でも緊急時でも、いつでも教訓は、
少ない情報、些細な兆候を見逃さない
ということであり。

いつ、どのタイミングでリスクを取って、犠牲を出すのか思案することが
その後の命運を分けていく。

何かを選ぶコトと、何かを捨てるコトの差は同じかもしれないし、
そもそも、この"何か"が決まっているのかいないのか、
そのことが柱になってくる。

『13歳のハローワーク』の直後に執筆されたというのもあり、
「オマエら・・・ 好きなコトやってていいんだよ」
という村上龍さんの声が聞こえてきそうだ。

"経験していない"という恐怖が見え隠れしつつ、
突飛な登場人物は、限りなく突飛していて、
魅力的なキャラに仕上がっている。 (若干、登場人物が多過ぎるが・・・)

子どものように自由な世界と、
大人のリアルな現実が入り混じりながら話は展開してゆく。

『AKIRA』『グーニーズ』『ぼくらの七日間戦争』『バトル・ロワイアル』
のように、笑い、涙、暴力、権力、恋愛、青春、戦争。
キラキラとドロドロが混ざったごった煮感覚を味わいたい方にお薦め。

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