記憶に残るウェブサイト
記憶を創る
ウェブ業界の先輩方が何を考え、
どんな生活リズムで現在に至っているのか。
是非、知りたかったので手に取りました。
1度読んだ後、再度開くような書籍は少ないのですが、
珍しく、何度か読み返しました。
インタビュアー も作り手なので、深めの質問ができるのでしょう。
良質の答えが導き出されています。
自分で作業エリアの制限をしてみたり、
あえて壁や限界を作って、それを越えてみたり。
また、スタンスの取り方ではなく、視点の置き方などを、
本書に登場する様々な方から読み解けます。
各々が共通のアンケートに答えているのですが、
「集中できる 好きな時間帯」 という項目があるのも珍しい。
早朝が好きだったり、真夜中が気に入っていたり、
答えは千差万別ですが、きっと共感できるハズです。
自分では的確に言葉に出来なかった感情を、
裏表紙で如実に表現してくれていた・・・
作られては消え、消えてはまた作られるウェブサイト
その速い流れの中で、
人の記憶に残り続けるために必要なものとは何なのだろうか?
そのためのエキスを、本書から抽出すると。
- シンプル
- 素直
- 誰もやっていない
- 振り切る狂気
上記の3番目までは、意識するかもしれませんが、
意図的に振り切っちゃう。 ってのは、なかなかできないものです。
メーターを振り切った狂気、それらが生み出すものに、
みんな感動したり刺激されるのでしょう。
P.113
伊藤直樹:
途中のプロセスはどうでもよくて、
上のレイヤーと最後のレイヤー
を一番気にしているんですよ。出口がもやもやしていたら、
そこが抜けるまでやめないですよ、僕はね。後は、狂気が重要なんです。
密度とか強度とかいうものには、人間の狂気を感じるんです。
この狂気ということは絶対に重要なんですよね。
やっぱりいいデザインはどこかに必ず狂気がある。川上俊:
狂気ですか。 つまり・・・ メーターを振り切っている感じ?伊藤直樹:
そう、振り切っている感じは、絶対に重要なんですよ。
どんなものにしても、です。平和だったら平和でもいいんだけれど、平和の中に狂気がある、
平和の狂気みたいなものがあるから、
その狂気の振り幅について、
ピーンと針が振れちゃっているかどうか、
そこが重要だというような気がするんですよね。
果てしない世界を表現する。理由とは?
P.140
西田幸司:
俺が作るサイトには目的があんまりなくて、
何か目的を持って訪れて、それが解決されて帰っていく・・・
みたいな、そういう行為はここでは絶対に発生しない。要するに遊びに来るためのサイトなわけでしょう。
遊びに来たのに、いっぺん見ただけで
全体がパッと分かっちゃって、
それでパッと帰られたらもう二度とは来ないだろうから、
そういうサイトにはしたくないと思う。
ユーザビリティを保持したまま、
訪問者が持つ予定調和を裏切ったり、一筋縄じゃいかないサイト
という印象を与えて、ユーザーの感情を揺さ振るのも大切なことですね。
ウェブサイトに限らず、
何かを創り始めようとする直前に、読んでおきたい一冊。
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