2009年6月13日

シド・ミード その創造と秘密

ビジュアル・フューチャリスト シド・ミード その創造と秘密 横浜関内伊勢佐木町のカフェバー 音楽好きが集まる洒落た飲み屋 ウェブ担当がオススメする書籍

工業デザインに
存在する
官能性

ビジュアル・フューチャリスト
シド・ミード その創造と秘密

現在を観て、未来を描くアーティストでもあり、
工業デザイナーでもあるシド・ミード先生

SF映画のコンセプトアート (世界観の視覚化)から、
サウジアラビアの王室自家用機ボーイング747の改装、
大富豪ドナルド・トランプのヨット、果ては缶切りのデザインまで。
仕事の幅広さと、仕事量で他を圧倒する。

映画のイメージ、劇中のカーデザイン、アイテムデザインなど、
代表作を並べれば、先生の名前を知らない人も、膝を打ってくれるはず。

映画の制作費を傾かせるほどの高級取りであることは、
緻密な絵を見れば納得してもらえるだろう。

コンセプトアートや、ビジュアルイメージというと、
背景だけを描く方々が多い中、(それでも十分スゴイけど・・・)
シド・ミード先生は、人物や動物も一点一点描き分けているところが、
他者とは違う部分

制作途中でのラフデザイン提出はあっても、
基本的には、出来上がったモノを買い取ってもらうようなスタンスであり、
デザイナーでありながら、発注主にあまりお伺いを立てない姿勢に
アーティストっぽさを感じる。 その格好良さに痺れる、憧れる。

そんな先生ですが、ダメ出しをされたり、騙されたり、
採用されずに凹んだりする時もあるそうで・・・
本DVDは、そんなマイナス面も赤裸々にしているところが凄い。

先生本人のキャラがそうさせるのか、DVDの制作者が上手いのか、
巨匠というより、仕事を愉しみ、苦悩する、一人のデザイナーの姿が映っている。

人を煙に巻くような芸術家ではなく、
あくまでデザイナーだというシド・ミード先生

精密機械みたいな絵を描く先生ですが、
「自分には才能がないのでは・・・」 と悩む時もあるそうです。

制作費の都合といったビジネス面の話、大金の支払いが消えた話、
自分のデザインは庶民に消費されるものだと、理解している立場からの話など
今までの良い体験、悪い体験が披露されていて共感できる。

私は、独創的でありつつも
分かりやすいものを作りたい

注意して観ないと見落としそうなところまで表現に加える。

"精巧に描く"とは
周囲を記憶にとどめることだ

世界を観察し、再現することにディテールに魂を宿す

"緻密さ"とは
再現することだ

『トロン』のスティーブン・リスバーガー監督のシド・ミード先生に対する印象。
(続編のトロン2 『TR2N』も公開されるとか! ネットで映像流出中!)

シド・ミードは、創作物の過程のために生きているという。

"創作"とは
創造力という病気の症状なんだ

自宅でパーティーを開いても、パーティーそっちのけで
仕事に没頭する先生。
この領域まで踏み込まないと、ここまで到達できないんだな、と。

未来に強い関心を持つということは、
今、自分が取り組んでいることが、
後々まで影響を与えるものだと 信じることだ

シド・ミード

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