女たちよ!
男の美学
女の美学
語りかける皮肉
伊丹十三監督の映画しか知らないのなら、
是非、文章も読んでいただきたい。
『ヨーロッパ退屈日記』でも描かれていたように、
生活の中で気付いたコト、日用品についての講釈が深く辛辣。
表現も、「ですます調」と「だ、である調」を
混合させる際のお手本のような文体。
文章も上手いが、言葉も上手い。 例えばこんな感じ。
インスタント・コーヒーについては、
世の中にそういうものがある、ということを
知っているにどどめたい。世の中には、そういうものを飲まなければならぬ
かわいそうな人たちがいる
ということを知っているだけにとどめたい。
伊丹十三さんが生きていたら、昨今の服飾事情や、プライベートブランド、
ハイブリッドカーについても、存分に語っていただきたい。
男の寂しさと飽きっぽさ、本当の料理、主婦(主夫)のプライド、
不愉快な出来事、飲み食い、男女の問題にも話は及ぶ。
女性に対する願望が、愚痴に変わる瞬間も描写している。
「サテ、と、あなたなに飲む?」
「そうね、あたしジュースかコーラいただくわ」
女連れでごはんを食べにいって、
一番がっかりするのがこの瞬間である。
もう、そのひとに対する
あらゆる興味を失ってしまう。だってそうでしょう。
男が女を食事に誘うということは、(~中略~)
そこに男の全存在がかかっているのだ。
(~中略~)
「あたしお酒だめなんだけど、ちょっとどんな味かみさせて」
ちょっと嘗めてみてから、目を輝かせて
「あ、おいしい!」 といってもらいたい。これがつきあいというものではないか。
我々が気付かなかったコトを再確認
- 不幸な人は、モノゴトが上達しやすい!?
- 動作や1日の行動を、全て意識する
などなど。 さらに、テーマを設定する勇気、それを買う勇気、
何かを得て、別のことを犠牲にする勇気の話も頷ける。
幸せを感じる瞬間は、いつ来るのか?
幸せというものは過ぎ去った時に初めて
それと知れる。今に、今に、と思っているうちに一生終っちゃって、
きみはすべての幸せを取り逃がしちゃってることに気がつくのだよ。
なんて哲学的なコトも学べちゃう。
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