2010年6月 9日

生きていくのに大切な言葉

生きていくのに大切な言葉

生きて
考えて
死ぬ

吉本隆明さんという、美味しい部分も不味い部分もある、
思考の断片と屁理屈でコネくり回された食材があるとして。
その食材を、著者の勢古浩爾さんが食し、排泄しただけの本。

抽象的な言葉を身近なものに当てハメて解説しているが、
始めから著者のコトが好きか、読みながら好きにならないと、文字を追えない。

どうやったら変わるのか。
変わらなければならないと思わないことだ。

その上で、黙々とひとつのことを継続することだ。
自分でできることはすべて自分ですることだ。

           (~中略~)

いいところまで変えてしまわないように。

自分自身が目撃したかどうか? そうでないのなら、語らない。
その規範を、益々守りたくなった。

2010年5月31日

人生とは何か

人生とは何か

真面目に
のんびりと

吉本隆明さんの書き物や、話した内容の一部を収録したもの。

子育て、親子関係、老いと死の捉え方、悩みを、べらんめぇ口調で話してくれる。

日本人のワイドショー気質は、今ネットで起こっているコトにも該当。

雰囲気がすべてで、それしかない。
開かれているようで、実は思考が閉鎖しているんです。

小刻みに、小分けにする日々の希望の持ち方は、
老いも若きも関係無く、心の支えになる。

2010年3月12日

女たちよ!

女たちよ! 伊丹十三 表紙画像

男の美学
女の美学
語りかける皮肉

伊丹十三監督の映画しか知らないのなら、
是非、文章も読んでいただきたい。

『ヨーロッパ退屈日記』でも描かれていたように、
生活の中で気付いたコト、日用品についての講釈が深く辛辣。

表現も、「ですます調」と「だ、である調」を
混合させる際のお手本のような文体。

文章も上手いが、言葉も上手い。 例えばこんな感じ。

インスタント・コーヒーについては、
世の中にそういうものがある、ということを
知っているにどどめたい

世の中には、そういうものを飲まなければならぬ
かわいそうな人たちがいる
ということを知っているだけにとどめたい。

伊丹十三さんが生きていたら、昨今の服飾事情や、プライベートブランド、
ハイブリッドカーについても、存分に語っていただきたい。

男の寂しさと飽きっぽさ、本当の料理、主婦(主夫)のプライド、
不愉快な出来事、飲み食い、男女の問題にも話は及ぶ。

女性に対する願望が、愚痴に変わる瞬間も描写している。

「サテ、と、あなたなに飲む?」

「そうね、あたしジュースかコーラいただくわ」

女連れでごはんを食べにいって、
一番がっかりするのがこの瞬間である。
もう、そのひとに対する
あらゆる興味を失ってしまう

だってそうでしょう。
男が女を食事に誘うということは、

             (~中略~)

そこに男の全存在がかかっているのだ。

             (~中略~)

「あたしお酒だめなんだけど、ちょっとどんな味かみさせて」
ちょっと嘗めてみてから、目を輝かせて
「あ、おいしい!」 といってもらいたい。

これがつきあいというものではないか。

我々が気付かなかったコトを再確認

  • 不幸な人は、モノゴトが上達しやすい!?
  • 動作や1日の行動を、全て意識する

などなど。 さらに、テーマを設定する勇気、それを買う勇気、
何かを得て、別のことを犠牲にする勇気の話も頷ける。

幸せを感じる瞬間は、いつ来るのか?

幸せというものは過ぎ去った時に初めて
それと知れる。

今に、今に、と思っているうちに一生終っちゃって
きみはすべての幸せを取り逃がしちゃってることに気がつくのだよ。

なんて哲学的なコトも学べちゃう。

2010年2月12日

BRUTUS 吉本隆明特集

BRUTUS 吉本隆明特集 表紙画像

大切な魂を
腐らせないために

今号のブルータスは、吉本隆明さんの、
過去の言葉の寄せ集め。

糸井重里さんによる、吉本隆明関連の
物販臭が強めなので、気を付けて。

吉本隆明ブックガイドの面もあり、
糸井重里というフィルターを通しての、吉本隆明の姿が見える。

生活全般、生きるということ、足りないと、焦る病に打ち勝つ、
粘り強さについての話。 アナタは今を生きているか? などなど。

地理的物理空間の高さにしても、あまり上を観てこなかった、日本人。
ついつい横ばかり向きがちだ。

糸井重里:
横を見ることに忙しくて前は見えず、
その場で足踏みするしかなくなります。
いまはそのほうが商売になるから、
横の話題が扱われることが多いです。

仕事も生活も、すべては遊びの中に。
そんな時にどこからともなく出現する邪魔者。

糸井重里:
せっかく人が楽しいことに向かっているのに、
「そこには悲しいものが待っています」とか
「よそには苦しんでいる人がいます」とか
言ってくる人、いるでしょう。

どうして人のところにわざわざやってきて、
肩をぽんぽんとたたき、「もしもし」と言うんだろう?

言われると興醒めするが、言いたくなる気持ちも理解できる・・・

熱中していると忘れがちだけど、フトした瞬間に思い出したい。

吉本隆明:
いいことをしていると自分が思っているときには、
だいたい悪いことをしていると思うと
ちょうどいいというふうに
なっているんじゃないでしょうか。

内容の多くは、吉本隆明さんに対してゴチャゴチャと言っているだけだが、
評論家の鹿島茂さんは、昔と今の世情の違いや、日本人気質の特異性と
背景について、わかりやすく解説している。

吉本隆明さんネタとは関係なく、中村勇吾さんのインタビュー有り。
FPMさんのサイトを創ったそうですよ!

2009年8月22日

考えるヒント

考えるヒント 小林秀雄 横浜関内伊勢佐木町のカフェバー 音楽好きが集まる洒落た飲み屋 ウェブ担当がオススメする書籍

批評家の心意気

著者は小林秀雄さん。
何故、本書を選んだかというと、
「批評」の考え方に触れたかったから。

批評家だけあって、文中の言い回しは、そのまま使えるほど。

ある男のコトを、"つまらないヤツ"と言うのに、
随分と煮詰めた言い回しをする。

小林秀雄さんが極端に大きく考えたコトについて、
極端に小さく分解して返す、中谷宇吉郎さん(物理学者、随筆家)の返答は、
ある種の思考法として、アイデアが詰まった時、突破口になるかもしれない。

「意識的なものの考え方が変わっても、
意識出来ぬものの感じ方は容易には変わらない」という著者

ブログをやっていたり、批評や評価文に興味がある人は、
「批評」の項目だけ読んでもイイ

それ以外にも、批評に触れている部分は下記

P.36
嫌いという感情は不毛である。
侮蔑の行く道は袋小路だ

P.48
批評家は直ぐ医者になりたがるが、
批評精神は、むしろ患者の側に生きているものだ。

批評家の条件

  • 批評的気質
  • 経験

以上をベースとして、「他人への讃辞」

P.200
批評とは人をほめる特殊の技術だ

という名言に繋がる。

興味があれば、続編もどうぞ

2009年7月12日

ヨーロッパ退屈日記

ヨーロッパ退屈日記 伊丹十三 横浜関内伊勢佐木町のカフェバー 音楽好きが集まる洒落た飲み屋 ウェブ担当がオススメする書籍

辛辣を愉しむ

故 伊丹十三さんが若かりし頃、
ヨーロッパを旅した時の手記です。

『マルサの女』『ミンボーの女』『スーパーの女』の監督としての
彼しか知りませんでしたが、俳優、デザイナー、イラストレーター、
さらに作家としての顔もあったんですね。

ヨーロッパの国々の好きな点、嫌いな点、
それに呼応して再認識される日本の良さ悪さ。

そして何より、少々毒の盛られたユーモアで、正当な服装やマナー、
グルメ話、酒をベースにして、嫌な人間、粋でない人々を分析します。

金持ちの優雅さと、貧乏人の僻みが入り混じってなんとも愉快、辛口な嫌味の数々

憧れの大人ってのは、こんな風なカウンターパンチをサラっと放って、
なおかつ、場の空気を汚さないのでしょう。

本書を、どのジャンルに分けるか悩みました。
グルメにするか、生活習慣にするか、小説でもイイような気がするし・・・
でも、やっぱり、愉快な文体に学ぶべきことが多そうなので、
文章術に入れちゃいました。

人をクスっと笑わせるような文章はこんな具合。
皆さんの周りにもいる、恐ろしいことにあなた自身かもしれない、こんな方々・・・

車を持っていない筈だのに、
あるいは、ダットサンに乗ってる筈だったのに、
どういうわけか、ベンツのマークのネクタイ留めをしている。
(これはミドル・クラスだねえ)

ただし、ベンツに乗ってる奴が、
ベンツのマークのネクタイ留めをしてたら、
もっとミドル・クラスだろうが。

※用語解説 「ミドル・クラス」
本書では、庶民が背伸びしてワケもわからず、本質を見失って
上流階級を目指している様子を指す。
当然、小バカにした蔑称 みんなの職場でも流行らせよう!

スキーには、一度だけ行ったことがあるという。

「あそこのCコースってのがあるでしょう。
あそこでね、行った日に初めてスキー履いてね、
いきなりチョッカッちゃったんだけどね、
何しろ停まれないの、曲れないでしょ、
ウワーどいた、どいたってどなりながら、
もろにブッシュに突込んじゃった。

したらね、お前みたいな心臓見たことないだって。
でもね、素質あるっていわれましたよ、ボク」

ヤレヤレ、初めてスキーを履いた人には誰でも
「素質がある」っていってあげるものなんだ。

※用語解説 「チョッカる」
スキーやスノーボードで、直滑降(真っ直ぐ滑り降りるので最高速が出る)で
滑るスタイル。 スピードが出ても、確実に停止できるという条件が付随するため、
シンプルながら上級者の技。
対義語はスキーならボーゲン、スノーボードなら木の葉落としなどなど。

ちなみに、上級者がこの言葉を自慢気に発している場面には遭遇したことがない。

麻雀で大きな手をやっている時、人が安く上がると、
自分の手を倒して説明しないと気が済まない。

ホラ、ちょっと、見てよ
イーシャンテンで、チンイツトイトイ、三アンコにドラ三でコツコツ、
親の倍満逃しちゃった。

いや、親のダブル倍満かな、チンイツでしょ、トイトイでしょ、
三アンコにドラ三のコツコツと、こりゃやっぱりダブル倍満だ、
うわぁ、親のダブル倍満逃しちゃった
三万六千点、千八百円」

一体、男の誇りはどこにあるのか
男ならやせ我慢で押し通すべきではないか。
忍の一字、これがダンディズムというものではないか。

「ウワァ、千八百円」とは一体どういう了簡かね。
とてもポーカー・フェイスどころではないのである。

※用語解説 「倍満」(ばいまん)
高得点のこと 安く上がろうが高く上がろうが、最終的に1ゲーム内での
総合得点で勝敗が決まるものなので、数値上は、どちらがイイ悪いってのは無い。

ただし、麻雀では"安く上がる派"(ハト派)と"高く上がる派"(タカ派)が
真っ二つにわかれ、160年以上も論争が続いている。

"安く上がる派"の言い分は、「勝てば官軍」
"高く上がる派"の言い分は、「麻雀の醍醐味をわかってない」

これによる殺人事件も起きてるハズですよ、きっと。

2009年5月20日

神様学入門

神様学入門 村松恒平 横浜関内伊勢佐木町のカフェバー 音楽好きが集まる洒落た飲み屋 ウェブ担当がオススメする書籍 神様たちを騙った
ビジネスモデル

無神論者が有利なのは、
宗教をコメディとして笑い飛ばせること。

世間一般に名前が知られている二流の神々じゃなくて、
もっと上位概念の話。

"善側だと思って、心酔している"本人や、
その周囲で悩まされている方々にお薦め。

神を使うのは、無料じゃない

霊魂(人間が死んだ後)を処理する側からの視点、
事務的なシステムや、一神教のフランチャイズ化、
宗教=ゲームセンター
など、村松恒平さんのユニークな視点が飛び出す。

問題に囚われない姿勢 (難しいけどネ・・・)

問題としてみている限り、
それは問題であり続ける。

外側に依存しない。

幸福を感じることはよいが、
幸福を求めたり、幸福を失いたくないと思えば、
自分自身を失う要素を持つことになる。

"神の恩恵をサービスするという代理店"に騙されないようにするため、
読んでおいたほうが良さそうだ。

神様のビジネスモデルで言えば
『霊と金 スピリチュアル・ビジネスの構造』も興味をそそる。

2009年2月11日

続・谷川俊太郎 詩集

横浜関内伊勢佐木町のカフェバー 音楽好きが集まる洒落た飲み屋 ウェブ担当がオススメする書籍 続・谷川俊太郎 詩集 みんな
言葉を一、二行、
持って歩いている

雑踏から離れ、静かな場所で、
ゆるやかな陽射しを浴びながら読む。
詩集ってのは、なんだか無音の状態で読んだほうがしっくりくる。

言葉は所詮、言葉に過ぎないが、活用できる範囲は広い。

谷川俊太郎さんは、その範囲を過小評価も過大評価もせず
表現しているように感じた。
また、見るモノ書くモノ、事象の大小の問わず、全てが詩になるんだな、とも。

浮かんでは消えてゆく、お笑い芸人達の言葉遊び、
大人が見ても聞いても、クスリとも笑わないかもしれないんだけど、
子供達には大人気。

「アレは、日本語に内在しているリズムやメロディを
体で覚えさせていると同時に、言語を通して、自分と他人との関係ってものを
気づかせているからさ」なんて言われると、
もの凄く崇高な行為に見えてくるから不思議だ。

詩の中で気に入った断片を抜粋

P.10
黙ってみないか
ちょっとでいいから
黙ってみないか
新聞もラジオも君も

P.10
君は私に問いかける
私が何に命を賭けているかを

P.106
私は常に時を去る
ふたたびと云えない今を生き
そして私の心と体の限りそれを満たそうと

やがて過去を死に未来を死に
そしてすべてを予感してしまう時にも
私の生が私の今に支えられてあるように
私が常に新しく愛することの出来るように

やりたいことや、仕事のスタイルについて。

P.118
カット一本槍で守れる人はカットで守りゃいい、
ドライヴ一本槍で攻められる人はドライヴで攻めりゃいい、
ぼくは及ばずながらオール・ラウンド・プレイヤーでいくよ、
どうせプレイするんならそのほうが楽しい、
という開き直りがぼくにはある。

この楽しいってことは、書くほうにとっても読むほうにとっても、
意外にどんずまりにある値うち
なんじゃないかしら。

ただ、この後に、"楽しさ"が消費へ向かって流れてしまうこと。
"楽しむこと"に価値を見出したとしても、抱えた問題が単純化するわけではない
点についても言及しているのは、注意を払いたいところ。

でも、楽しめ

後半は詩の解説。道案内のテキストに過ぎなかったものが、
いかにして散文詩の体裁を整えていったのか、その過程もまた面白い。

そして33の質問と題されるものによって、
あなたの周りにいる人の性格を理解し、近付くことができるかもしれない。

P.139

  • 質問2 自信をもって扱える道具をひとつあげてください
  • 質問5 いま一番自分に問うてみたい問いは、どんな問いですか?
  • 質問16 きらいな諺をひとつあげてください

よくある座右の銘や、好きな言葉。
それだけじゃなく、その人が嫌いだというモノを通して眺めると、
その人の内面をより深く把握できるはずだ。

2009年1月10日

智慧の実を食べよう。

智慧の実を食べよう タメになるコトは
必要か?

他人から、まったく期待されていない
時期があるとして。その時に頑張れるのは、
人から必要とされた瞬間の嬉しさを
知っているからだろうか。

祖父母と孫の関係 詫摩武俊さん

自分自身の評価や、他者への評価を正直にする。
本音に遠慮はいるのか、いらないのか。

素直に評価しないと相手をバカにすることになるが、
そう考えると日本人は世界で一番腹黒いようだ。
(そんな内容の本が出てるみたいだけど著者と書籍名を失念・・・)

とがめられない社会の到来 吉本隆明さん

P.67
だれか文句を言うやつがいたって、
「そんなのはおまえなんかが言う 筋合いじゃねえ
おまえなんかがおれにそういう批判的なことをいうだけの
器じゃねえだろう

とでも言っておけばそれで済んじゃいます。

強さの先 藤田元司さん

何かをやり抜いた時の強さと、その先で得る優しさ。

P.96
相手があるっていうのは、
自分の思うようにはいかないんですから、
非常に怖いですね。

周到に用意万端整えて、油断なく進めて、
油断なく終わらなきゃいけないんですね。

ふと、自分を抜け出して俯瞰する。

P.105
藤田:
開き直りができるということは大事ですし、
開き直ってばかりでもいけませんし。

ですから、必ずその立場を一回出て、
藤田という人間をちょっと抜け出して見てみる
ということができるようにならないといけないと思うんですね。

あいつ、今何やっているのかな
という感覚で。

糸井:
俺、何やってるのかな
っていう自分をもう一つつくるわけですか。

今、持てるありったけをぶつけているだろか。
なんらかの理由をつけて、誤魔化していないか。

P.124
藤田:
みんな結果を恐れるんですね。
結果を恐れていると
いい結果は得られない
んです。

やっぱりいい結果を生み出したいときには、
本当に自分のありったけを、欲も得も、失敗も成功もなしに
ぶつかっていくというようなことをやってみないと、
道は開けないし、それが気の強さにつながってくると思うんですよね。

自分のありったけをぶつけるんだと。
自分の持っているありったけを、そこの場に集中してぶつけてみる。

死線を越えて 小野田寛郎さん

辿り着いた場所で生きる
人間同士が一緒にやり取りするということについて
戦争をくぐり抜けてきた小野田さんが語る。

注目を得るためにマスコミが騒いでいるが、
不況のせいにするのはお門違い。

P.169
遊んでいるような小鳥でさえも 生きるためには苦労する

意味より先に存在がある 谷川俊太郎さん

言葉によって、できること、できないことがあって、
どうにか言葉によって物事を上手く進めようとしているんだけど、
絵だったり、彫刻だったり、写真だったり、音楽だったり、
何かを表現しようとしている人も、そうではない人も、
まどみちおさんの思考に触れるのも良さそうだ。

P.184
言葉によって命令されたり
ねじ曲げられたりはしょられたり
あいまいにされたりする以前の世界が
そのまま純粋に視覚的な構築を得たものが抽象画

毎日のようにブログに書き綴ってきてみて、
言葉によって自分自身を騙さないように、気を付けなきゃな、と。

子どもの時、万事に感じていた"世界の手触り"

P.201
意味というものは、手ざわりとか、そういうものを
あんまり教えないわけです。

             (~中略~)

最後に死んでしまって一体何だったんだ
なんて思っちゃうような人間の人生の手ざわりというものを
知っていると、やはりもっと新しいものが開けてくるんじゃないかと。

年を重ねるための方向性と各自のスタイルについて予習。
死を向かえるために、詩から感じる。

人間はだたそこにいるだけで良いのだろうか。
生きているだけでイイのだろうか。

それが自然で動物的な在り方だとも思うし、
何かしなきゃ、とも考える。

きっと、タメになったり、ならなかったりしながら、
この先も楽しさと共に生きてゆくんだろう。

2008年1月15日

真贋

shingan.jpg

「体を動かす修練を積んだ人は、
リズミカルに文章を書くことができる」
と、吉本隆明さん

強弱をつけた、飽きさせない文章の流れや
テンションが大切なんですね。
読み手の感情グラフを想像しながら書く気持ちでしょうか。
(ディズニーでは映画を作る際に、
仮想の感情グラフを描くという)

さぁ、冒頭、自らハードルを高くしていってみましょう。
ラグビーっぽく、ハードタックラーな文体で、進めましょうか。
やめておきましょうね。

「物事の利ばかり考えないで、のほうも考える」
職業ごとの利と毒についても言及。

今やっている仕事はサービス業、
ユーザーを楽しませたりすること。
ウェブ関連だと、それ以前に使い勝手がよかったり、
ということを重視しています。

映像はエンターテインメント業かな。
相手の感情を揺さぶること。と捉えています。
業務というよりは、ほとんど遊んでいるに近い。
遊びながらお給金が入るというシステム。

ウェブに従事する人の毒的要素とは?

やたら横文字を使う? 本質的には違うか。
知らないことを、知っていると言い。
もっともらしい理由をデッチ上げる?
必然性もなく、新技術を導入する?

「目高・手低」
目利きになってしまい。
実作業の品質レベルから格段に離れていること。
作家や編集者、評論家などの環境を例に挙げ
わかりやすく説明してもらいました。

こうなってはいかんな、と感じていたのと、
普段、ディレクション(制作のとりまとめ、進行管理)や
プロデューサー的(お金の管理、対外的で穏やかではない交渉)
な役回りが多いので、少しでも実作業をと思い。
John Johnのサイトを0から創ってみた。

何年か前に、「一度、自分でサイトを作ってみなよ。」
と友人2人に言われたことも、ずっと心に残っていた。

広い意味で扱うと、今回のサイト制作は、
生まれて初めて全部1人で創ったサイト、とも言えます。

いかに、調節や微調整が大変で面倒な手順か、
普段とは違う視点からの発見があり、
途中で諦めそうな弱い心も把握。
今後の仕事にも、活かしていけそうです。

レベルアップとゆーか、ティロリリッティッティ~ン♪
といった音も聞こえた気がした。少しだけ経験値が貯まったような。

「その人の精神状態に、何らかのプラスを与えることだ」
この言葉には、吉本さんの言うところの慰めがありました。
John Johnのサイトを見て、驚いたり、楽しんだり、笑ったりして
いただけているようなら、救われます。

「働いた分は、そのものの価値の中にちゃんと入る
それは必ずそこに入る

自分が手がけたモノや実績の品質は、
どう評価されようと、自分で一番、良いところも悪いところもわかる気がします。
(たまに、自分ではよくないものだと考えていても、
世間様から良し、と評価していただけることもあり、驚きますが)

「人を見るときは、生きるモチーフを見る」
その人の目的とするところや専門性に関しての部分で
優れていると考え、決して全体的にとか、人間的に偉いとかは
判断しないように、と。

ここ数年で、特に意識しますが、
24時間一緒に生活してみないと、その人間の評価はできません。
職業でも地位でも、名声でも、所得でも、手がけた仕事でも、
一般的に言われている性格や、雰囲気で判断するものではないし、
できない

「計算高さは、顔や挙措振る舞いの中に自然に出てきてしまう」
利潤的には相当低いこともやっています。
学生時代しかしらない友人が知ったら、ビックリしてアゴが外れたままでしょう。

「やっぱりよくねぇな、この経営者は」
と、この好々爺に言われねぇように、しっかりとした顔や振る舞いをしないとな。

「いいことをいいと言ったところで、無駄だということです。
(中略)いいか悪いかではなく、考え方の筋道を深く追わなければ、
問題の本質が見えてきません。」

マルクスは読んでいないけど、
マルクス的な視点のようです。関連書物も読み漁ろう。

進路相談を受けたりするので、ついでに。
就職でどの会社へいこうか、どの学校を受験しようか。
業種をセレクトする苦悩と向き合い、悩んでいる方もいるでしょう。

ジョブチェンジの必要性や、ダーマの神殿に駆け込む人も
いる時期かもしれません。

「進路に迷ったら両方やる」 とのコト。
荒俣宏さんも同じようなことを、川の流れに例えて言っていたなぁ。

両方の修練は、必ず役に立つ。 ってさ。

実感としても効果大。
マイナス思考の観点からはリスクヘッジとして、
プラス思考の見方として、個性確保。
他人とは代替がきかない、自分個人の特製として有利。

新成人にも向けて、送る言葉。
人に何からのプラス・エネルギーを与えながら
自身のポジショニングを少しだけ意識してみてください。

そして、悪い大人に騙されないように、
真贋の鑑定眼を身に付けておくとお得

2007年12月10日

ひきこもれ

hikikomore.jpg

外出している時間が長くなってきたので、
そろそろ・・・ ひきこもるか!
おっと、その前に読んでおきたかった一冊がここに。

吉本隆明の『ひきこもれ ひとりの時間をもつということ』

どんな職業でも一人前になるには
誰とも顔を会わせずに、長い時間を過ごし、研鑽を積むために
「分断されない、ひとまとまりの時間」を持つことが必要と。

John Johnのトップページコンテンツ作成のため
普段使っていない技術を使用してみたいと思ってます。ひきこもれ自分。

老いの症状は、徐々にやってくるのではなく、
ある日を境に、突然身体が回復しなくなるみたいです。吉本さん談

まったく恐ろしいことです。

2007年11月18日

悪人正機

akunin.jpg
吉本隆明(よしもとばなな のお父さん)と、糸井重里との
対話本。対談形式ではなく、お題ゴトに2人の文章が
分かれているので読みやすい。

夏目漱石を例に出し、本気で遊んでいる人が勉強もすると、
もの凄くよいものが出来あがる。
「鈍」の概念についての説明。

机にかじりついて、勉強ばっかりしていても、
やたらと遊んでばっかりいても、
クリエイティブなものは創れませんよね。

「わからないのに、わかっているように言うことを、
とにかく警戒すればいいんじゃないか」

あー いるいる。 皆さんの周りを見渡してください。
こーいうこと言う、大人ぶっている人がいませんか?

幼い頃に毎日遊んでいた友達すべてのことが
最近気になっていましたが、その感情の矛先をどこに向けたらよいか
しっかりと解きほぐされちゃいました。

「円満な家庭なんて、(あることになってるけど)そんなものは、ねえんだよ」

ハタから観ててうまくいってそうな家庭や男女関係もそんなもんなんですね。
今、ドキっとしましたね?

John Johnのママがオススメのとーり、読みやすいが内容は濃い。
見出しの一部はこんな感じ

他人が自分のことをどう考えているか? 
物書きとしての表現の線引き
男女関係
ものを創ったあとの気持ちよさと解放感
知識とは? 思考とは?

今回読んでみて、本というデバイスを題材としたネットサービスを思いつきました。
また本文中に名前が出てきた、江藤淳、谷川俊太郎、吉増剛造、田村隆一
柳田國男、折口信夫、中井英夫、エックハルト説教集を読まなきゃなー と。

2007年11月17日

小林秀雄への切っ掛け

今読んでいる本のまえがきに、小林秀雄の話題が出てきました。
批評家って、人が書いたものにあれこれ文句言って批判するだけかと
思っていたので、読もうとする切っ掛けさえなかった。

「日本を代表する知性」 といわれているのか・・・

東京帝国大学時代に顔も出さず、遊んでばっかりいたが。
大学の指導教官は小林秀雄の文章を読んで、
「これほど優秀なら来る必要なし!」
と言ったとか言わないとか。

読んでもいないのに、あれこれ言うのも馬鹿げているので、
文学に詳しそうなJohn Johnのママさんに聞きに行く
さっそく、昼のJohn Johnへ ε ≡ ≡ ヘ( ´Д`)ノ

ママさん曰く、同じ批評家なら、吉本隆明が方が取っ付きやすいよ。
とのこと。小林秀雄を読むには、襟と姿勢を正して、最高のメンタルコンディションと
自分の理想とする読書環境で読まないと身に入らないそーだ。
なんかわかる気がする・・・
小林秀雄と対峙するってことは、気軽にはできなそうだ。

ママが私設図書館(海の近くで山の中にある)から借りてきている、
吉本隆明と糸井重里の対談集「悪人正機」を、また貸ししてもらう。