2010年3月18日

人間というもの

人間というもの 司馬遼太郎 表紙画像

司馬データベースで
自分を創る

司馬遼太郎先生の作品の中から、道標となるフレーズを集めたもの。

出典の書名と巻数が記されているので、
未読の作品を読み始める切っ掛けにもなる。
イイとこ取りでこの値段は安すぎる。

内容は以下の流れ。

  1. 人間とは何か
  2. 組織から社会へ
  3. 夢と生きがい
  4. 日本と日本人
  5. 等身大の英雄たち
  6. 男と女

世間歩きという表現には、唸らされた。

人は、その才質や技能という
ほんのわずかな突起物にひきずられて
思わぬ世間歩きをさせられてしまう。

司馬遼太郎さんが描く人物像には、人間愛が詰まっている。
これは、氏が生涯、対面できなかった理想像や人間臭さが
表現されているのかもしれないし、その真逆だったかもしれない。

こんな処世術も学べる。

  • 他人の裏側に潜む闇を、機敏に把握するための技
  • 嘘っぱちの大人と、理想の大人

下記、各章から得られるコトを、自分なりにまとめた。

人間とは何か

  • 思い上がりの利点
  • 気合い、胆力、格調の姿
  • 遊戯の理屈
  • 基準を持たない者はどうなるか
  • 人との距離、刺激
  • 好意に対する返答
  • 利害の使い方
  • 分不相応の罠

組織から社会へ

  • 喧嘩をするための状況整備
  • 権力現象という化け物
  • 名将になる

名将とは、人一倍、臆病でなければならない。

『韃靼疾風録』(下)

夢と生きがい

昨今のワイドショーめいた情報過多を疑う。

認識は、わけ知りをつくるだけであった。
わけ知りには、志がない。
志がないところに、社会の前進はないのである。

『菜の花の沖』(3)

日本と日本人

ビジネスにも活かす

歴史は、戦術転換を断行した軍人が必ず勝つことを示している。

『国盗り物語』(1)

能力主義が必要とされる時代は、何度も繰り返す。
例えば、戦国時代、明治時代、そして2000年代

等身大の英雄たち

  • 戦国武将、信長、秀吉、家康から滴るエキス。
  • 自己愛を捨てて、澄んだ眼になる。
  • 正義という言葉に隠された陳腐さ。
  • 愛嬌は役立つ。

男と女

  • 女に溺れる恐怖

余白に 谷沢永一

竜馬は、議論しない。
議論などは、よほど重大なときでないかぎり、
してはならぬ。 と自分にいいきかせている。

もし議論に勝ったとせよ。
相手の名誉をうばうだけのことである。
通常、人間は議論に負けても
自分の所論や生き方は変えぬ
生きものだし、
負けたあと、持つのは、負けた恨みだけである。

『竜馬がゆく』

強制される思想や仕組み、胡散臭いルールについて。

ほとんどの体系は
うそっぱちをひそかな基礎とし、
それがうそっぱちとは思えなくするために
その基礎の上に構築される体系は
できるだけ精密であることを必要とし、
そのことに人智の限りが尽くされた。

『項羽と劉邦』

生きるには、時間はあまりにも短い。
やりたくないコトに囚われている場合ではない。

2009年12月12日

PRESIDENT 司馬遼太郎と幕末・明治の人物学

PRESIDENT 司馬遼太郎と幕末・明治の人物学  横浜関内伊勢佐木町のカフェバー 音楽好きが集まる洒落た飲み屋 ウェブ担当がオススメする書籍

歴史の思想

司馬遼太郎さんの作品や、
氏の世界観から、今、学ぶべきもの。

3ヵ条のキーワードが共通フォーマットとして、まとめられて
いるので、気に入った箇所から読めるのが嬉しい。

参謀の必要性も含め、考えて行動する指針が得られる。

2008年6月14日

「歴史・古典」入門

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今回のプレジデントは、
中国思想家の書物、戦国時代、幕末、
本田宗一郎さんや、松下幸之助さん、
盛田昭夫さん、井深大さん、石坂泰三さんを筆頭に、
少し前の時代を生きた先達や、歴史から学ぶ。

そして、藤沢周平、山本周五郎、池波正太郎、
司馬遼太郎、吉川英治・・・ 時代小説好きにも、
入門者にもヨダレ必至、書評ガイド付き。

文芸評論家の高橋敏夫さんが選んだ
「感情」や「思い」を切り捨てて、前に進んでいるビジネスパーソンへ向けた100冊

織田信長のコトバ

恃む(たのむ)ところある者は、
恃む者のために滅びる

故城山三郎さんが感嘆した、名リーダー達に共通する資質とは?

  1. いつでもあるべき姿を求めていること
  2. つねに生き生きしていること
  3. 卑しくないこと

自宅での鮎の飼育を通して
本田宗一郎さんが得た、刺激の重要性。

人間にも会社にも、洪水は必要なんですよ。
洪水を起こさなけりゃ、ウチみたいな会社はどうにもならなかった。

寺島実郎さんは21世紀を切り開く人材に
必要なセンスを、先人たちの足跡から発掘する。

時間軸を持つ:
歴史のなかに自分を置いてみること。
自分がいま生きている時代は、脈々とした時間の流れのなかで
いかなる位置にあるのか認識することだ。

空間軸を持つ:
広い世界のなかで、自分が生まれ育った国や地域がどんな特色や個性を
持ったところなのか確認する作業である。

歴史上の出来事に自分を置くことも、
逆に、今現在の状況に歴史をあてはめてみることも、
自分の位置を相対化せずには成功しない。

中年の危機
少しはものを考える人なら誰でも、
必ずどこかで「中年の危機」に遭遇する。
「俺はこういう生き方をしていて、いいのだろうか?」
「私はこんなところで骨を埋めていいの?」
と、男女を問わず迷うときがあって当然だ。

ある年齢にさしかかったところで、
組織と自分の生き方との狭間で悩んだり、
自分を取り巻く人間関係が見えきってしまったり、
体力や気力の変化も感じたりで、
まともな人間なら焦燥感や空しさに襲われるのが普通だろう。
それが三十代で訪れる人もいれば、
四十代、五十代のこともある。

その「中年の危機」が、じつは後の大きな業績と結びついていることを、
私は多くの先人たちの足跡をたどるなかで次第に感じだしている。

自分が帰属する組織と、外の社会、両方に身を置いて、
「境界人」になることも薦める。

玄侑宗久公さんの禅の手引きでは、
評価の無意味さは払拭できない事象の話

なぜ慢心し、また嫉妬するのか。
それは、比較しようのないものを無理に比較するからである。

たとえば、「A君はなんて優しいんだろう」と思い、
また「B君は素晴らしく算数ができる」と感じる場合、
禅的にはそれ以上比較しないことが重要である。

A君もB君も、そこにおいて最も生命力の発露を感じるなら、
その状態を禅語では「柳は緑、花は紅」と云う。

ところが人は、柳に花がないことを批判しては慢心し、
また桃に鮮やかな新緑のないことを恥じて柳を嫉妬したりする。

柳と桃の花を、
無理な基準で比較するからおかしくなる
のである。

好き嫌いの感情で選んでしまう。人の性

口を開けば、D君は遅刻が多いから嫌いだ、
というような理屈を我々は述べるが、
じつはなんとなく嫌いという印象が最初にあり、
それを合理的に語れる材料を無意識に我々は探していて、
ほどなく「遅刻」を見つけたに過ぎないのである。

美点を見出す不可欠さと難しさを説く。

脳の忘却力の話題では、またしても
映画『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』、人形使いの台詞が頭をよぎる

「コンピュータの普及が記憶の外部化を可能にした時、
あなたたちはその意味をもっと真剣に考えるべきだった・・・」

玄侑宗久公さんは、このようにとらえている。

何年もまえの恨みごとまで密室に仕舞ったまま保存するから、
すでに変質して悪臭を発している。

そんな頭で「今」を見ることじたいが、どだいナンセンスなのである。

本来、我々の脳には必要な忘却力も具わっているはずだが、それを狂わせる
PCなどの文字情報にも用心する必要がある。

恨み辛みを書き残すのだけは日記でもやめたほうがいい。
そうして明記したことは、いずれ口にも出してしまうし、
それは必ず本人に伝わる。
なぜかは説明できないが、そうなのである。

秋山真之のコトバ

自分が一日さぼれば、
日本が一日遅れる

このくらいブチ上げる規模観と集中力で
勉強できたら最高です。

2008年5月 9日

科学で見る!世界史

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科学は得意だけど、世界史には興味をそそられない。
世界史は好だけれど、科学は苦手。
そんな方々に大オススメ
どちらも、チンプンカンプンって人は
ちょっと、向こうに座ってて・・・

今を観るには、過去を勉強するのが手っ取り早い。
人間の行為、その動機はいたって単純で、
二足歩行になる以前から、たいして変わっていない。

隣の芝が青く見えるから。
快楽に溺れながら、楽したい

門外不出の製法で作られていた絹(シルク)が、
ローマ帝国を弱体化させるまでに至ったワケ

争いの陰に資源あり
侵略と戦争を、発明と発見の視点から読み解く本書には
地形学の要素も詰まっている

国家機密の科学技術を駆使して製造された
青銅器(銅とスズ)、鉄鋼、銀、金

貴重なレバノン杉や香辛料、砂糖、紅茶、ゴム、石油、
数少ない資源を巡ってドンパチやってるのは、現在と何ら変化ナシ

日本近海の天然ガスやメタンハイドレード争奪のための
前哨戦はとっくに始まっていて、
この先、中国やロシアと一戦交える可能性は高いです。

中国は原子力潜水艦を泳がせて領海侵犯したり、
日中間ギリギリの海域で資源採掘施設を建設したり。

石油や天然ガス採掘「サハリン2」での出来事。
ロシア政府 vs ロイヤル・ダッチ・シェルと三井物産、三菱商事。
出資当初と話が違ってきて思いっきり冷遇。

ロシア政府のイカサマによって、巨大商社が一杯喰わされた。
「チョンボだよ!」って騒いでも後の祭り。

船に伴う航海技術、紙と印刷機、
火薬、大砲、機関銃に核融合

時計、蒸気機関、飛行機、パソコンとインターネット
科学技術の進歩と、移動手段の発達は
地球や世界にどのような影響を与えたのか。

人類と共に頑張ってしまっている疫病や、
環境破壊によって崩壊した文明も紹介

多くの商人や職人によって、
技術情報が他国へ漏れ出してしまい
結局、自らの国を滅ぼすことになった例が多く登場。
技術空洞と叫ばれる日本と重ねて考える必要がある。

今現在のあなたが何を大切にしなければならないのか?
その答が世界史から発見できる。